自然素材の活かしかた

自然素材で空気が変わる家づくり

「この家、なんだか空気がやわらかいですね」

これ、実際にお客様のご自宅に伺ったときに僕が感じた、最初のひとことでした。

その家は、築38年の中古住宅をフルリノベーションしたもの。

内装のほとんどに自然素材を使い、特に床・天井・壁の「面」に無垢材と塗り壁を組み合わせた設計です。

「空気の質」は素材で決まる

僕は昔、家の“空気の良さ”なんて気にしたことがありませんでした。

建売住宅を効率よくつくることばかり考えていた頃は、クロスも合板フローリングも「標準仕様」。

でも製材所で木と向き合うようになって、自然素材でつくられた家に入ったとき、衝撃を受けたんです。

まるで、山に入ったときと同じような深呼吸ができる空気感。

その正体が、「自然素材」だと気づいてから、僕の家づくりは大きく変わりました。

無垢材の調湿作用は、空気を整える

杉や桧といった無垢材は、室内の湿度を調整する力を持っています。

湿気が多いときは吸い、乾燥しているときは放出する。

まるで、生きて呼吸しているかのような素材です。

ある施主様はこう言いました。

「冬でも、のどが乾燥しなくなったんですよ。前は起きたらすぐ水を飲んでたのに」

この言葉を聞いたとき、自然素材は機能ではなく“感覚”を整えていると、僕は確信しました。

塗り壁は“壁の呼吸”をつくる

クロスをやめて、珪藻土や漆喰にしただけで、空気の印象がまるで違う。

人工的なにおいが抜けて、空気が澄んでいるように感じる。

ある奥様はこう言いました。

「帰宅したときの“ムッと感”が消えました。空気がさらっとしていて心が落ち着きます」

塗り壁の調湿・消臭作用は見た目以上に大きく、住む人の気持ちまで変えてしまう力があるんです。

リノベーションだからこそ、空気を整える

古い家には、たいてい合板やビニールクロスが使われています。

そのままでは、化学物質が残留していることも多く、空気の質は下がったまま

でも僕たちは、断熱と気密を整えたうえで、自然素材で内装を再構成します。

リノベでも、「空気が変わる」家は、ちゃんとつくれるんです。

ただ、ここで大事なのは自然素材だけで空気の質は整わないということ。

いくら杉や桧を使っても、断熱が弱ければ冬は寒く、結露も発生してしまいます。

僕たちはいつも、まず断熱と気密という“ベース”を整えることから始めます。

その上で、自然素材を生かすからこそ、

素材本来の調湿性や脱臭性が最大限に働くんです。

だから、「自然素材はいいけど、それだけじゃない」。

これが僕の考える“深呼吸できるリノベ”の基本です。

僕が伝えたいのは“感じる家”のつくり方

数値じゃない。機能でもない。

僕が家づくりで大切にしているのは、身体が心地よく反応する素材と空気

その感覚こそが、「深呼吸したくなる家」の本質です。

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