珪藻土と漆喰、どっちがいい?──自然素材リノベの壁材選び、リアルな声と本音の話

木と素材

「壁も自然素材にしたいんですけど、珪藻土と漆喰って何が違うんですか?」

これは、僕がリノベーション相談で最もよく聞かれる質問のひとつです。

たしかに、どちらも「呼吸する壁材」として知られています。

でも実際に暮らしの中で選ぶとき、その違いは“使う側”の目線で見ないと分かりません。

珪藻土の魅力と注意点

珪藻土は藻類の化石からできた天然素材で、多孔質構造による調湿性・脱臭性が特徴。

表面がふんわりとマットで、空間をやわらかく演出してくれます。

DIYもしやすくて、コストも比較的抑えられる。

ただし、柔らかいために傷がつきやすい、水分を吸いすぎるとポロポロ崩れるなどの弱点も。

また、珪藻土も使用量などを考慮しないとカビの原因になることも。

■ 施主の声:京都市K様ご夫婦

「子どもが壁に手をついたりして、最初はドキドキしてたんですが、

手の跡も“味”だねって思えるようになりました。」

珪藻土は、素材に対する“寛容さ”が必要かもしれません。でもそのぶん、暮らしの記憶を重ねていける壁材です。

漆喰の魅力と注意点

漆喰は、消石灰をベースにしたアルカリ性の素材で、カビやウイルスに強いのが最大の特徴。

日本の伝統建築やヨーロッパの住宅でも広く使われており、

凛とした白さと高級感があります。

一方で、施工が難しく、左官職人の技術に大きく左右されるのも事実。

※アルカリ成分が強いため、肌に触れた時にアレルギー反応が出る方も稀におられます。

■ 施主の声:滋賀県I様邸

「施工は大変そうだったけど、完成した時の白さに感動しました。空間がパッと明るくなるんです。」

ただし、ひび割れ(クラック)や施工ムラも出やすいため、信頼できる職人さんに依頼することが前提です。

選び方のポイント

それぞれの特性を踏まえた上で、僕がよくご提案するのはこんな選び方です:

  • 家全体にナチュラルな雰囲気を出したい → 珪藻土
  • 高級感や凛とした空間を演出したい → 漆喰
  • 左官の表情・重厚感を求めたい → 漆喰or珪藻土

リノベーションに自然素材を取り入れる意味

キノスミカは、リノベーションでも深呼吸したくなる家はつくれると本気で信じています。

古い壁をただ新しくするだけではなく、空気まで変える素材選びをすること。

それが、リノベならではの“見えない価値”をつくる鍵なんです。

最後に:素材を使いこなすのは、住む人自身

漆喰でも珪藻土でも、「使いやすさ」だけで選ぶのはもったいない。

素材の特性を知った上で、自分たちの暮らしとフィットするかを考えて選ぶ。

それが、後悔しない自然素材の使い方です。

家は“仕上げたら終わり”じゃありません。

使いながら、育てながら、深呼吸できる家に変わっていく

それが僕たちの考える、自然素材リノベの魅力です。

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