水回りリフォームだけで満足?断熱リフォームで変わる暮らし方

中古リノベ
  1. 1章:水回りリフォームだけで本当に満足できますか? ― 断熱リフォームを後回しにする“3ヶ月後の後悔”
    1. ◉ 少しの予算配分で、暮らしは“劇的に変わる”
  2. 2章:断熱しないままのリフォームで起きる“暮らしの不具合”とは?
    1. ◉ 暖房が効かない=エネルギーが逃げ続けている
    2. ◉ 換気すれば寒い、閉めればこもる──“空気の悪循環”
  3. 3章:水回りリフォームのタイミングは、断熱を仕込む“絶好のチャンス”
    1. ◉ 断熱リフォームは「見えなくなる前にやる」が鉄則
    2. ◉ 住設機器の“ランクを1つ下げる”だけで、断熱予算が生まれる
  4. 4章:それでも「断熱リフォームはまた今度」という方へ ― 暮らしの整え方、設計の寄り添い方
    1. ◉ 「後からでも手を入れられる」ように整えるという発想
    2. ◉ 設計とは、“選ばなかったこと”も含めて寄り添うこと
  5. 5章:断熱リフォームとは「設備の選択」ではなく「暮らしの哲学」
    1. ◉ 設備は買い換えられる。でも、空気の質は「設計」しなければ変わらない
  6. 🌿 もっと深く、もっと自由に。暮らしの選択肢を広げたいあなたへ
    1. 🟢 お問合せはこちら|あなたの想いを、直接聞かせてください
    2. 📚 Kindle書籍|深呼吸したくなる家を、設計する。
    3. 📥 無料PDF|京都で後悔しない断熱・リノベの教科書
    4. 📝 note|現場の言葉と想いを、より深く綴っています

1章:水回りリフォームだけで本当に満足できますか? ― 断熱リフォームを後回しにする“3ヶ月後の後悔”

「水回りのリフォームは急ぎだから」
「キッチンとお風呂が新しくなれば十分」
そんな声を、僕はたくさん聞いてきました。

たしかに、水回りの劣化は生活に直結する。
壊れたらすぐにでも直さないと、日々の暮らしに支障が出ます。
でもね──

“それだけ”で本当に快適になりますか?

実は、水回りのリフォームって、
**暮らしが劇的に変わるようでいて、3ヶ月もすれば“元に戻る”**ことがほとんどなんです。

キッチンやお風呂が新しくなれば、最初のうちはテンションが上がります。
でも、冬の寒さはリフォームしても変わらない。
足元が冷たいまま。
暖房をつけても、冷気がずっと流れてくる。

僕の経験上、水回りリフォームだけでは、根本の不快感は解決しません。

◉ 少しの予算配分で、暮らしは“劇的に変わる”

たとえば、キッチン設備のグレードを2つ落とす。
それだけで50万円程度の予算が浮くこともあります。

その予算を、床下断熱や窓まわりの断熱補強に回すだけで、冬の快適性は格段に上がる。

  • 床下からの冷気を遮断するだけで、足元が温かい
  • 無垢フローリングなら、触れる感触も柔らかい
  • 窓を二重にすれば、コールドドラフトや結露も軽減できる

「壊れたから直す」だけじゃなく、
「これからどう暮らすか」を基準に予算を組みませんか?

僕は、断熱リフォームを“こうあるべき”とは言いません。
でも、相談してもらえれば、

  • 将来的に断熱性能を高めていけるプラン
  • 予算に合わせた部分断熱
  • 解体と同時に施工できる“今しかできない”ポイント

を含めて、的確なアドバイスと提案ができます。

「断熱はまた今度で…」と思っていた方には、
こう問いかけたい。

「せっかく解体するなら、床の下から変えてみませんか?」

2章:断熱しないままのリフォームで起きる“暮らしの不具合”とは?

「水回りは新しくなったのに、なぜか冬になるとつらい」
こうした声は、実は少なくありません。

断熱を後回しにしたリフォームでは、体感としての暮らしやすさが向上しないどころか、
別の問題が次々に現れてくることがあるんです。

◉ 暖房が効かない=エネルギーが逃げ続けている

室温を上げようと、エアコンやストーブを強めても──
冷たい床、ひやっとする壁、窓からの冷気。

断熱がされていなければ、
家は“熱の逃げ場”だらけの状態です。

その結果:

  • 暖房がフル稼働になり、光熱費が跳ね上がる
  • 温度差によって結露が発生し、カビや腐朽の原因に
  • 冷えた空気が床にたまり、足元だけが異常に寒い

この現象は、いわゆる**「コールドドラフト」**によるもの。
暖かい空気が上に逃げ、冷たい空気が床を這う。
いくら機器を新しくしても、構造が整っていなければ無意味になる典型です。

◉ 換気すれば寒い、閉めればこもる──“空気の悪循環”

断熱されていない家で換気をすると、
一気に冷たい外気が入ってくる。
でも閉めっぱなしにすると、湿気やにおいがこもる。

つまり、**「換気をすれば寒く、寒さを避ければ空気が淀む」**というジレンマが生まれる。

この悪循環が、

  • 冬場の体調不良
  • 湿気による建材の劣化
  • 空気のよどみによるストレス
    へとつながっていくのです。

「見た目は綺麗。でも体が冷えている」
そんなリフォーム、誰のためのものですか?

断熱は、「快適さ」のための工事だと思われがちですが、
実際には、**“健康・家の寿命・エネルギー効率”すべてに直結する基盤設計”**なんです。

3章:水回りリフォームのタイミングは、断熱を仕込む“絶好のチャンス”

「断熱リフォームって、別の機会に考えればいいですよね?」
そう言われることもあります。

でも実は、**水回りリフォームこそが“断熱を取り入れる絶好のチャンス”**なんです。

なぜなら、解体を伴う工事だから。

キッチン、浴室、トイレなどのリフォームでは、
既存の床や壁を剥がす作業が必要になる。

つまり──
“普段は触れられない構造体”にアクセスできる瞬間なんです。

◉ 断熱リフォームは「見えなくなる前にやる」が鉄則

一度仕上げてしまえば、床下や壁の内部に断熱を追加するのは困難です。
また、住みながらの施工になると、コストも2〜3割は余計にかかることもあります。

たとえばキッチンリフォームなら:

  • 解体時に床下へ潜って、床断熱材をしっかり敷設できる
  • 給排水工事のついでに、配管の結露対策として断熱施工ができる
  • フローリングを貼り直すなら、無垢材で体感温度UPも狙える

このタイミングを逃すと、次に断熱を仕込めるのは「また壊す時」しかありません。

◉ 住設機器の“ランクを1つ下げる”だけで、断熱予算が生まれる

高機能な食洗機、最新のコンロ、タッチレス水栓…。
もちろん魅力的ですが、それらをほんの少しグレードダウンするだけで、数十万円の予算が生まれます。

たとえば:

  • キッチン設備をグレードダウン → 約20〜30万円
  • 浴槽や給湯器を汎用モデルに → 約10〜20万円
    → 合計:50万円程度の断熱予算を捻出可能

その予算で、

  • 床下断熱を追加施工
  • 内窓(二重窓)を2〜3箇所設置
  • 部分的な壁断熱や気密シートを追加

これだけで、家の“温熱環境の質”がまったく変わってきます。

「せっかく壊すなら、住まいの“内側”も整えておきませんか?」

4章:それでも「断熱リフォームはまた今度」という方へ ― 暮らしの整え方、設計の寄り添い方

もちろん、すべてを一度に整えるのは難しいこともある。
予算、時間、家族の事情──
どれも現実的な理由です。

だから僕は、こう言います。

「断熱リフォームは“今すぐ全部やる”必要はありません。でも、“考えておく”だけで未来が変わります。」

◉ 「後からでも手を入れられる」ように整えるという発想

たとえば:

  • 今は床だけ。でも床下から断熱補強できるように構造を押さえておく
  • 壁の断熱が難しければ、カーテンボックスや家具配置で空気の層をつくる
  • 内窓が難しければ、最も寒い場所1〜2箇所に絞って設置

これだけでも、暮らしやすさは段階的に高まっていきます。

「こうしなければならない」ではなく、
「今できることから始める」断熱設計でいい。

◉ 設計とは、“選ばなかったこと”も含めて寄り添うこと

僕たち設計者の役割は、
「予算がないなら無理ですね」で終わることじゃない。

  • どこを優先するか
  • 何を後から足せるようにするか
  • 何を“今しかできない”と見極めるか

それを一緒に考えるのが、**本来の「住まいを整えるパートナー」**だと僕は思っています。

断熱リフォームは、必ずしも“正解の一手”じゃない。
でも、**あなたの暮らしの呼吸を整える“静かな一手”**になることは確かです。

5章:断熱リフォームとは「設備の選択」ではなく「暮らしの哲学」

「どんなキッチンを選ぶか」
「どんな浴槽にするか」
そういう問いも大切です。
でも僕がもっと大切にしているのは、こういう問いです。

「どんな空気の中で、これから暮らしていきたいか?」

断熱リフォームというと、

  • どの断熱材がいいか
  • 数値性能はどれくらいか
  • 何mm入れるか

そんな“性能の比較”ばかりに意識が向きがちです。
でも実はそれって、「道具の話」でしかない。

本質はそこじゃない。
**“あなたの体が、心が、暮らしの中でどう感じるか”**です。

・朝起きて、冷たさでため息をつかなくなった
・足元が冷えず、動き出しが軽くなった
・子どもが床に座って本を読んでいる
・ストーブの前から動けない生活が、変わった

こういう日常の変化こそが、
**断熱リフォームがもたらす本当の「暮らしの再編集」**だと僕は思っています。

◉ 設備は買い換えられる。でも、空気の質は「設計」しなければ変わらない

キッチンやトイレは10年で交換できます。
でも、断熱や気密、空気の流れは暮らしの“根っこ”

ここに手を入れることは、
ただの機器交換ではなく、暮らしの哲学を選び取ることです。

僕が届けたいのは、
性能だけで語れない、「深呼吸したくなる家」

設備選びでは届かない、暮らしの奥行きを設計で支えること。
それが、断熱リフォームに込められた本当の価値です。

🌿 もっと深く、もっと自由に。暮らしの選択肢を広げたいあなたへ

家づくりに、正解なんてありません。
でも、「これなら、自分たちらしく暮らせそう」と思える選択肢は、ちゃんとあります。
そのために、僕たちは情報を届けています。

🟢 お問合せはこちら|あなたの想いを、直接聞かせてください

ご相談・ご質問など、小さなことでも大丈夫です。
👉 お問い合わせフォームへ

📚 Kindle書籍|深呼吸したくなる家を、設計する。

なぜ僕は“空気”にこだわるのか?暮らしと温熱の思想を綴った一冊。
👉 Amazonで読む

📥 無料PDF|京都で後悔しない断熱・リノベの教科書

見積もり・費用・空気設計を図解で解説。
👉 PDFを今すぐダウンロード

📝 note|現場の言葉と想いを、より深く綴っています

図面には載らない“暮らしの話”を、noteで語っています。
👉 noteを読む