
玄関が片付かないのは「収納計画」が原因
小さい家に住んでいる人の多くが口にする悩みがあります。
「玄関に靴があふれて足の踏み場がない」
「ベビーカーや外遊びの道具をどこに置くか困る」
狭い家ほど玄関の収納が十分に確保できていないケースが多く、出入りのたびに散らかって見えてしまいます。けれど、玄関は家の顔。第一印象を左右する場所だからこそ「収納計画」を最初から考えることが大切です。
今回は Greener’s House / 10.0(延床19.2坪)のプランを例に、小さい家でも片付く玄関収納について解説します。
小さい玄関で起こりやすい収納の悩み
狭い玄関では、こんな困りごとが起こりがちですよね。
- 靴が並べきれず常に床にあふれる
- 長靴やブーツが高さ不足で入らない
- 傘立てやコート掛けを置くと通路が狭くなる
- ベビーカーや自転車を外に出しっぱなしにしてしまう
- 季節ごとの靴や道具を収納しきれない
これらを解決するには、限られた面積の中で「ゾーニング」と「寸法感」を意識した収納が必要なんです。
GH/10.0の玄関収納プラン
GH/10.0の特徴は、玄関の両側にシューズクローク(SCL)があることです。小さくても収納できる安心感も必要です。
- 幅はおよそ780mm程度(実測値)
- 奥行きは600mmほど
- 左右に配置することで「家族用」と「来客用」など、役割分担が可能
この配置なら、玄関ホールはシンプルに保ちつつ、収納力を確保できます。
780mm幅でどれくらい入るのか?

靴のサイズを基準に考えると、収納の実力が見えてきます。
- 一般的な大人の靴:横幅25cm前後
- 子どもの靴:18〜20cm
780mm幅の棚なら――
- 大人靴:3足並べられる
- 子ども靴:4足程度並べられる
この棚を可動式で6段にすると、大人靴で18〜20足が収納可能。さらに下段を空ければ、ブーツやベビーカーなど高さのある物も収められます。
小さい家でも「数字」で収納力を見せると、暮らしのイメージがぐっと具体的になります。
暮らし方に合わせた使い分け
子育て世帯
片側を靴とベビーカー収納に、もう片側を外遊び道具や雨具収納に。リビングに持ち込まずに済むので、片付けがラクです。
アウトドア派
片側を靴専用に、もう片側をキャンプ用品や自転車グッズの“基地”に。玄関で出し入れできれば動線が短く済みます。
来客を重視したい人
片側は家族用にして、もう片側は来客から見える側をすっきりと。玄関を常に整った印象に保てます。
小さい玄関でも収納力を高める工夫
- 可動棚:靴やブーツの高さに合わせて調整できる
- 傘立て・コート掛け:収納内にまとめれば玄関が散らからない
- 上下の使い分け:上段はシーズンオフ、下段は日常使いに
- 扉の有無:扉付きで隠すか、オープンで圧迫感を減らすか、暮らし方で選ぶ
- 玄関土間から1.000mm程度はスペースを開けておく。ベビーカー、ブーツ類も収納 心理的圧迫が減り狭さを軽減。
収納の仕組み自体はシンプルでも、暮らし方に合わせて工夫すれば小さい家の玄関でも十分な収納力が生まれます。
収納で玄関の印象は変わる
小さい家ほど、玄関が片付いているかどうかで印象が大きく変わります。
- 散らからない → 広く感じる
- 用途を分ける → 生活に余裕が出る
- 収納が整う → 迎える玄関になる
「収納=隠す場所」ではなく、「収納=暮らしを迎える準備」と考えると、狭い玄関も豊かな空間に変わります。
まとめ
小さい家の玄関は、限られたスペースだからこそ収納計画が大切です。
- GH/10.0のように両側にSCLを設ければ用途を分けられる
- 幅780mmあれば1段に大人靴3足、6段で18足前後収納できる
- 玄関土間から1.000mm程度はベビーカーなどおけるスペースに置いておく。(下段が開くだけでも広く感じる)
- 暮らし方に合わせて「子育て用」「趣味用」「来客用」とアレンジ可能
小さい家の玄関を片付けるには、面積の広さではなく「使い方の工夫」が鍵。収納を制することが、暮らしの心地よさを左右します。
「玄関収納は、家族の暮らし方によって正解が変わります。GH/10.0のように両側にSCLをつくるのか、土間を広げて多目的にするのか…。もし“うちならどうだろう?”と気になったら、一度ご相談ください。図面と暮らしのイメージをもとに、一緒に収納計画を考えます。」