r-玄関リノベーション新築住宅玄関

小さい家の玄関を多目的な土間へ。土間スタイルの間取りを公開。

小さい家の玄関は「狭さ」が課題になりやすい

小さい家を検討するとき、多くの人が口にする悩みがあります。
それは「玄関が狭くなって不便ではないか」という不安です。

延床20坪前後の小さな家では、どうしても玄関に割ける面積が限られます。標準的な玄関は1坪前後、少し広めにとっても1坪半ほど。靴や傘、荷物を置いただけで足元はいっぱいになり、来客時に散らかって見えてしまうことも珍しくありません。

狭い玄関は、靴を脱ぎ履きするだけの「通路」のような存在になりがちです。けれど、発想を少し変えて「玄関を土間として多目的に使う」と考えれば、そこは暮らしの可能性を広げる場所に変わっていきます。

小さい玄関で起こりやすい悩み

まずは、多くの人が感じている「小さい玄関あるある」を整理してみましょう。

  • 靴や傘がすぐにあふれて足の踏み場がなくなる
  • ベビーカーや自転車を置く場所がなく、外に出しっぱなしになる
  • 来客から生活感が丸見えで、片付けの手間が増える
  • 季節もの(長靴・スノーブーツなど)が収納しきれない

こうした悩みは、「玄関=狭くても仕方ない」という思い込みから生まれていることが多いのです。

土間スタイルがもたらす解決策

土間は、外と内をつなぐ中間のスペースです。ここをしっかり確保して多目的に使うことで、玄関の悩みは驚くほど解消されます。

  • 収納力
     靴・傘・季節ものを土間の一角に集約すれば、ホール部分はいつもすっきり。
  • 趣味スペース
     自転車やキャンプ道具を置いても、土間なら泥や雨を気にせず管理できます。
  • 迎える空間
     観葉植物やベンチを置くだけで、訪れる人に心地よい第一印象を与えられます。
  • 動線の楽さ
     外と内をやわらかくつなぐ中間領域があることで、靴を脱ぐ・荷物を置く・作業をする、といった動作がスムーズになります。

小さい家だからこそ、土間を“余白”として使えると暮らしの自由度が一気に増すのです。

Greener’s House/10.0 W4550×D2730の土間玄関スタイル あなたならこの土間スペースどう使う?

この土間スペース、あなたならどう使う?

今回ご紹介するのは、幅4.55m × 奥行き2.73m の玄関+土間スペースです。小さい家の中でも「広めにとった玄関」として、多目的に使えるサイズ感。

この広さがあると――

  • 家族3〜4人が同時に出入りしても余裕
  • 左右に収納を配置しながら、中央部分を多目的に使える
  • 奥行きを活かしてベビーカーや自転車も置ける

間取りの考え方はシンプルです。
「収納エリア」と「自由に使うエリア」を2ゾーンに分けること。収納は壁面に集約し、残りのスペースを趣味や迎える空間として自由に使う。これだけで、狭い玄関のイメージは大きく変わります。

暮らし方に合わせた土間のアレンジ

同じ土間でも、家族のライフスタイルによって活用の仕方は変わります。

  • 子育て世帯におすすめ
     ベビーカーや外遊び道具をそのまま置ける。リビングに持ち込まずに済むので片付けがラク。
  • 趣味を楽しむ人におすすめ
     自転車やキャンプ用品の“基地”として活用。帰ってきたらそのまま手入れや収納ができ、外に出る準備もスムーズ。
  • 来客を大事にしたい人におすすめ
     ベンチや観葉植物を置いて、訪れる人を迎える空間に。小さい家ほど第一印象が大切になるので効果的。
  • 作業やワークスペースにおすすめ
     土間は外作業にも強い場所。植物の手入れやDIYの軽作業など、小さな工房のように使うこともできます。

曖昧な空間がつくる「余白」

土間の魅力は「曖昧さ」にあります。玄関とリビングをきっちり分けるのではなく、外でも内でもない場所をつくる。すると、暮らしにゆとりが生まれます。

例えば、靴を脱ぐ前にちょっと腰掛けられるベンチ。観葉植物が置かれていて、外から帰ってきた瞬間にほっとできる。友人を招いたときも「靴を脱ぐ」だけの空間ではなく、ちょっと立ち話できる“迎える場”になる。

小さい家ほど、こうした余白の力が暮らしを豊かにしてくれるのです。

まとめ:小さい家の玄関こそ土間で自由に

小さい家の玄関は狭さが課題にされがちですが、W4550×D2730ほどの土間を確保できれば、その印象は一気に変わります。収納・趣味・迎える空間をバランスよく組み込み、暮らしに合わせて使い分けられるからです。

  • 狭い玄関の悩みを解決する収納力
  • 暮らし方に合わせて広がる多目的性
  • 曖昧な土間がつくる心理的なゆとり

これらを意識すれば、小さい家の玄関はただの出入口ではなく、暮らしを支える「多目的な舞台」に変わります。

小さい家の計画を考えるとき、玄関をどう活かすか。そこに目を向けるだけで、暮らしの質は大きく変わっていくはずです。

「小さい家の玄関をどう活かすかは、家族の暮らし方しだいです。もし“うちならどう使えるだろう”と気になった方は、一度ご相談ください。図面や生活のイメージをもとに、ぴったりの玄関プランを一緒に考えていきます。