「うちのキッチン、なんかダサい…」から始まる物語
よくある「置き型キッチン」のイメージ
「なんか、このキッチンだけ古くさいんだよね…」
リビングやダイニングにはお気に入りの家具やグリーンを置いて、おしゃれな空間を目指しているのに、キッチンだけが場違いな雰囲気。そんなふうに感じたこと、ありませんか?
よくある置き型の流し台タイプ。アルミの天板、白くてツヤのない扉、むき出しの排水ホース。そして換気扇の上には、使い古された吊り戸棚。
これって、昔のおばあちゃんの家のキッチンを思い出すような“あの感じ”です。団地や古いアパートでも、今も現役で使われている光景。
一方で、SNSでは「カフェみたいなキッチン」「海外風のキッチン」といった写真が人気を集めています。
そのギャップに、「やっぱり全部新しくしないと、おしゃれにはならない」と諦めてしまう方も多いんです。
「やりかえるしかない」という思い込み
でも、ちょっと待ってください。
本当に全部やりかえる必要があるのでしょうか?
たしかに、古い設備は一見“ダサい”かもしれません。でも、その「ちょっとダサい」部分こそ、視点を変えれば“味わい”になったり、“抜け感”になったりすることもあるんです。
むしろ、全部真新しくしてしまったら、どこか無機質で冷たい印象になってしまうこともあります。とくに、グリーンや雑貨との相性を大切にしたいなら、多少の「抜け」や「ラフさ」が空間の魅力になることだってある。
だから僕は、古いキッチンをまるごと否定せず、そこに“遊び”を加えることで、「カフェみたいな空間」に変えていく提案をしています。
それは、高価なキッチンに入れ替えるというよりも、既存のキッチンを“リメイク”して、まったく違う空気感をつくる方法。
この記事では、そんな考え方と具体的なステップを、スケッチとともに丁寧に紹介していきます。
全部新しく”という固定概念がもったいない理由
「古い=ダサい」という先入観
「このキッチン、もう古いから全部取り替えないとダメですよね?」
リノベーションの相談を受ける中で、よく耳にする言葉です。でも僕は、そうした“決めつけ”にちょっと待ったをかけたいと思っています。
たしかに、団地や古い賃貸に多い置き型のキッチンは、今どきのシステムキッチンと比べると野暮ったく見えるかもしれません。でも、よく見てください。素材はシンプルで構成もミニマル。装飾が少ないぶん、“余白”があるんです。
余白とは、言い換えれば「自分らしさを足せる余地」。つまり、古いキッチンこそ、イメージ次第で“化ける”ポテンシャルを持っているんです。
想像力が加わるだけで価値が変わる
人はなぜ“新しさ”ばかりを求めてしまうのでしょう?
答えはシンプルで、「完成された美しさ」に安心するからです。
でも、それって誰かが設計した“既製の正解”であって、必ずしも自分にとってのベストではないはずです。
むしろ、自分の「好き」をベースにした空間には、無二の魅力が宿ります。
たとえば古いキッチンに、タイルや棚、グリーンを自分で足してみる。それだけで、空間は“ストーリーを持つ場所”へと変わります。
DIYが上手じゃなくてもいい。完璧に仕上げる必要なんて、まったくない。
ちょっと手を加えるだけで、キッチンが急に「自分の居場所」になる。
全部やり替えるよりずっと手軽に、ずっと愛着のある空間になるんです。
まずは“整える”ことから始める
キッチンを取り外して、まずはリセット
古い置き型キッチンを生かすにしても、まずは一度“整える”ことが大切です。
「リメイク」っていうと、何かを足すイメージが強いけど、本当に大事なのは“引き算”の視点なんです。
例えば、古いキッチンでも、周囲を整理して本体を取り外し、壁や床を清掃するだけで空間の印象が一変します。汚れや古びたイメージが薄れると、それだけで「この空間、まだ可能性あるかも」と感じられるようになります。
これは料理でいうと、下ごしらえ。素材を引き立たせる準備にあたります。
DIY初心者でも、できる作業から始めてみると、リメイクが“非現実的な夢”から、“ちょっと頑張ればできるかも”という現実味を帯びてくるんです。
余白を生かすレイアウト発想 スケッチから始めよう
取り外して整えた後、次に大切なのが「空間の余白をどう使うか」。
たとえば、壁一面を収納棚にしない。あえて棚を半分だけにとどめて、あとの空白にグリーンや照明を置く。そうすることで、空間にリズムが生まれます。
よくある“全部収納で埋め尽くす”発想から離れると、暮らしに余裕が生まれます。特に古いキッチンは、詰め込みすぎると逆に野暮ったさが強調されてしまう。
大事なのは、「何を足すか」よりも、「何を残すか、何を見せるか」の視点です。
キレイにした壁や床をベースに、ちょっとした照明、色のある雑貨、吊るしたグリーン。それだけで、キッチンは“カフェみたいな場所”にぐっと近づいていきます。
もっさりキッチンはカラフルタイル+グリーンで一気に変身
水色・黄色・ピンクなど、気分が上がる色選び
「キッチン=白 or ステンレス」って思い込んでませんか?
でも実際、カフェみたいな空間に欠かせないのは“色”なんです。
たとえば、壁一面に水色のタイルを貼る。あるいは、黄色やピンクのアクセントクロスを使ってみる。ちょっと勇気がいるかもしれないけれど、気分がパッと明るくなる色は、毎日のテンションを確実に上げてくれます。
団地の古いキッチンや、置き型の簡易キッチンでも、背景に“色”があるだけで、一気に空間が生まれ変わる。
ポイントは、色そのものの可愛さよりも、「暮らしのテンションが上がるかどうか」。
それが僕たちGreener’s Houseの考える“カフェみたいなキッチン”の出発点です。
壁面アイアン棚+ポトス/グリーンネックレスなどの配置
色でベースを整えたら、次は“立体感”をつくっていきましょう。
そこで活躍するのが、壁付けのアイアン棚と、グリーンたちです。
たとえば:
- グリーンネックレスを棚の端から垂らす
- ポトスやアイビーを小さな鉢に入れて並べる
- たまに季節のドライフラワーを添える
そんな工夫だけで、空間に「高さ」と「奥行き」が生まれます。
大事なのは、高低差を意識すること。
同じ高さに鉢を並べると単調になるので、棚の段を変えたり、吊るす植物を取り入れたりして、視線に変化をつけていきます。
それに加えて、「飾る収納」もおすすめです。
お気に入りのキッチンツールや、カラフルなマグカップ、琺瑯の鍋などをあえて見せていく。これだけで“暮らしの景色”がぐっと豊かになります。
テンションの上がるキッチンが毎日を変える
DIYでできるワクワクのリメイク
カフェみたいなキッチンって、じつはプロじゃなくてもつくれます。
大切なのは「イメージを描くこと」と「楽しむ気持ち」。
スケッチブックに簡単な間取りを書いて、どこにタイルを貼るか、どんなグリーンを置くか、想像してみてください。
それだけで、自分のキッチンが“素材”から“キャンバス”に変わります。
DIY初心者でもできる工夫はたくさんあります:
- タイルシートを貼る(賃貸でもOKなタイプあり)
- アイアン棚を取り付ける(石膏ボード用のピンでも可)
- グリーンを吊るす(S字フックと突っ張り棒で対応)
大掛かりな工事をしなくても、「ちょっとした仕掛け」で空間は変わる。
それが、毎日の気分にもじわじわと効いてくるんです。
僕はそういう“小さな変化”が好きです。
暮らしの中にワクワクを取り戻すリノベーション。それがGreener’s Houseのリメイクの在り方なんです。
好きなものに囲まれる生活のスタート
古いキッチンを「捨てる」んじゃなくて、好きなものに「変える」。
味のある収納棚。昔ながらの流し台。ちょっとしたサビ。
それらも“素材”として見立て直せば、魅力に変わっていきます。
そして、そこにあなたの“好き”を重ねていくんです。
- 好きなカップ
- 好きな色
- 好きなグリーン
- 好きな空気感
どんなに狭いキッチンでも、「わたしの場所」になる。
お気に入りの音楽と、差し込む光、そして植物のゆらぎ。
そんな場所で過ごす朝の時間は、人生の豊かさそのものだと思うんです。
Greener’s House的「カフェキッチン」への第一歩
ビフォー・アフターのスケッチで見る、変化の物語
ここまで読んで、「うちもやってみたい」と思った方へ。
まずは、変化のイメージを視覚化してみましょう。
僕が描いたスケッチでは、典型的な団地のキッチンをベースに、“好き”を重ねたリメイクを表現しています。
- ビフォー: 味気ない置き型キッチン。ベランダに抜ける曇りガラス。白くて無難な壁。
- アフター: 壁一面の水色タイル。黒アイアンの棚に垂れ下がるグリーン。お気に入りのカップが並ぶオープン収納。
ほんの少し手を加えるだけで、空間が「場所」に変わる。
DIYでもできる、カフェみたいな空間づくり。
それがGreener’s Houseの考える「リノベーションの本質」です。
まずは、気になる場所をスケッチしてみよう
難しく考える必要はありません。
紙と鉛筆があれば、誰でも“暮らしの設計者”になれます。
まずは、自分のキッチンを見てみてください。
「この壁、何色が似合うかな?」
「この棚、グリーンを置いたらどうなるかな?」
そんな視点が芽生えたら、もう半分リノベは始まっています。
💡次のアクションへ
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キッチンは、家の中で一番“自分らしさ”を出せる場所。
毎日立つ場所だからこそ、もっと楽しく、もっと心地よく。
Greener’s Houseは、あなたの「好き」が息づく空間づくりをサポートします。