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高性能リフォームとは?京都の快適な家のつくり方

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「高性能リフォーム」って何のこと?——そう思って当然です


“なんとなく良さそう”だけど、“なんだか怪しい”

「京都 高性能 リフォーム」
そう検索したあなたは、もしかするとこう感じていませんか?

「高性能って……何が“高い”の?」
「普通のリフォームとどう違うの?」
「快適になるって聞くけど、実際はどうなの?」
「価格が高くなるだけなんじゃ?」
「“高性能”なんて、ただの宣伝文句じゃないの?」

——大丈夫です。そう思って当然です。

実際、「高性能リフォーム」という言葉はあいまいで、
使っている人によって意味がまったく違っていたりします。

ある人は「断熱性能が高いこと」だと言い、
ある人は「最新の設備を入れること」だと言う。
「UA値」「C値」などの数値だけで語られることもある。

でも、それらは“性能”という言葉のほんの一部にすぎません。


“性能”って、いったい何の性能のこと?

僕が考える「高性能リフォーム」とは、
**“暮らす人の身体と感性を、ストレスから守る空間設計”**のことです。

そのために整えるべきものは、いつもこの3つ。

  • 断熱(暑さ・寒さによる体の負担を減らす)
  • 気密(冷暖房や空気のムラをなくす)
  • 換気(こもった空気や湿気、臭いを排出する)

この3つが整うことで、
「家のどこにいても体がラク」「空気が澄んでいる」「寒暖差でイライラしない」
——そんな空間が、初めて“高性能”と呼べる状態になります。

決して、最新の設備やハイスペック建材を入れれば完成、という話ではありません。
むしろ、「暮らしの質をどう上げたいか」から逆算するリノベーションこそが、
本当の意味での“高性能リフォーム”なんです。

「高性能リフォームの必要性」は、京都の暮らしにこそある


京都の冬は、ただ“寒い”んじゃない。“底冷え”する

京都に住んでいる人なら、冬のあの**“足元から冷える感覚”**を知っているはずです。
暖房をつけても、床が冷たくて、身体がじわじわ冷える。
エアコンで空気は暖かいのに、背中がゾクッとする。
暖房を切ると、一瞬で部屋が冷える。

——これは、単に気温が低いからではありません。
京都特有の盆地気候による「冷気の溜まりやすさ」と、
古い木造住宅の「断熱性能の弱さ」が重なって起きる、構造的な寒さなんです。


夏は“蒸し暑さ”と“無風”がつらさの正体

夏になれば、今度は湿気の多い蒸し暑さがやってきます。
風が通らない構造、熱がこもる屋根、換気の悪い間取り——
それらが重なると、室内の温度と湿度がなかなか下がらない。

結果的に、冷房を強くかけ続けることになり、
電気代が上がるだけでなく、**「涼しいのにダルい」**という感覚がついてくる。
これは、「気温は下がってるのに、空気の質が悪い」状態です。


“快適”って、温度や湿度だけの話じゃない

多くの人が、「高性能=暖かい家」「涼しい家」と思っているかもしれません。
でも、僕たちが考える“快適”とは、数値ではなく感覚です。

  • 起きた瞬間、空気が軽い
  • 足元が冷えないから動きたくなる
  • 風が通って、湿気が抜けていく
  • 洗面所の寒さで身体がこわばらない
  • 孫が裸足で走り回れるフローリング

こうしたひとつひとつの体験が積み重なって、
「この家、なんかいいよね」という感覚になる。

それを可能にするのが、高性能リフォームの本質です。

「高性能リフォームは高い」——それは正しくて、でも全体ではない


確かに、普通のリフォームより費用は上がる

まず、正直に言います。
高性能リフォームは、安くありません。

「古くなったキッチンを新しくする」
「クロスを貼り替える」「窓を変える」——
そうした表層的なリフォームと比べて、
断熱や気密、換気計画を設計に組み込むリノベーションは、工程も手間も多くなります。

・断熱材の性能と厚み
・気流を考慮した間取りと通気層の設計
・換気設備とその配置
・窓や開口部の断熱性能
・施工精度(“隙間”をどう防ぐか)
……これらはすべて、「ちょっと工事すればできる」ものではありません。


でも、“高いからこそ手に入る暮らし”がある

価格が上がる理由は、ただ材料が高いからではありません。
住んだ後の体感・ストレス軽減・エネルギー効率といった“暮らしの質”を底上げするからです。

  • 暖房を強くしなくても部屋全体があたたかい
  • 冷房の設定温度が1〜2℃高くても、湿度が低ければ涼しく感じる
  • 湿気がこもらず、洗濯物も乾きやすい
  • 結露が減って、カビの発生も抑えられる
  • 将来的な医療費や光熱費の負担軽減にもつながる

高性能リフォームは、“生活の根本的なストレス”を削る構造を手に入れる投資です。
単なる設備の更新ではなく、“空間の調律”にお金をかけるという考え方。


補助金制度をうまく活用すれば、負担は大きく減らせる

そして、知っておいてほしいのが、
国や自治体の補助金を活用できるケースがあるということ。

京都でも現在利用可能な補助制度は複数あります:

  • 国交省の「長期優良住宅化リフォーム推進事業」
  • 環境省の「断熱リノベ事業支援」
  • 京都市の独自補助金(年度ごとに変動あり)

設計次第では、数十万円〜100万円以上の補助が出ることも珍しくありません。
手続きが複雑な場合もありますが、
きちんと設計・施工している事業者なら、申請までサポートできる体制を持っています。


“高いからやめる”のではなく、“整える価値があるか”で考えてほしい

価格の話は、いつも最後に来るけれど、
僕は本当は、最初に“暮らしの価値”を考えてほしいと思っています。

「ただ安く済ませたい」ではなく、
「どう整えれば、自分の暮らしが変わるのか」

そこに納得があるなら、補助金も、設計も、予算も、すべて逆算できるから。
**高性能リフォームは、“買うもの”ではなく、“暮らしの選択肢”**なんです。

「高性能=窓を閉めっぱなし」って、誰が決めたんだろう?


快適にするために、風をあきらめる必要はない

最近よく見かける意見があります。

「高断熱住宅では窓は開けないほうがいい」
「性能重視なら、開け閉めは想定外」

確かに、それは“計算上”正しいのかもしれません。
でも、それを聞いて僕は思います。

「風を感じたいと思う感性は、間違っているのか?」と。


風は、体に触れる“感覚のスイッチ”

四季のある日本に住んでいて、
季節ごとに風の匂いや音や温度が変わることを知っている。
その風を肌で感じたい——それって、
自然に生きようとする人間の本能のようなものだと僕は思うんです。

春の匂いを運ぶ風。
夏の夕方、熱を運び出す風。
秋の乾いた空気を窓辺に呼ぶ風。
冬の朝、空気の入れ替えで感じる凛とした冷たさ。

その感覚を“封じてまで”得る快適さは、本当に快適と言えるだろうか?


だから僕たちは、「風を感じても快適な家」をつくる

断熱・気密・換気が整っていれば、
風を取り込んでも室内環境がすぐに乱れることはありません。
むしろ、計画的な排気ができるからこそ、風を受け入れられる空間がつくれる。

  • 風が入る構造
  • 湿気や埃が抜ける換気設計
  • 室温が安定している断熱設計

感性と快適は、トレードオフじゃない。
支え合う関係にできる。

それが、“性能”の本当の使い方だと僕は思います。


閉じた箱ではなく、深呼吸できる空間をつくろう

「快適にする=外の空気を排除する」
そんなふうに思い込んでしまっている人がいたら、僕は言いたい。

本当に気持ちいい家っていうのは、
外と中を“つなぐ”ことができる家なんだと。

僕たちがつくりたいのは、
エアコンだけに頼らない快適性。
風を感じながら暮らせる、心地よい空間。
そして——自分の感性がちゃんと生きている家。

それこそが、“閉じた箱ではない家”。
そして、高性能という言葉にちゃんと命が通った家の姿です。

「高性能リフォーム」じゃなくて、「わたしに合う暮らし」


なんとなく我慢してきた、そんな日常こそ問い直していい

「うちはもう古いから」
「どうせ何しても変わらない」
「建て替えなんて現実的じゃないし」
——そんなふうに、自分の家や暮らしに対して、
どこかで“諦めのような気持ち”を持っていた人がいたら、
僕はそっとこう言いたい。

「それ、本当に“諦め”なんだろうか?
本当は、“気づいている”だけじゃないのか?」と。

毎日、寒さや暑さや空気の重さに耐えてきた。
でも、もしかしたら——
それに「名前」がついた今、もう一歩踏み出せるかもしれない。


あなたにとっての「整える」とは、何だろう?

快適にすること、
身体のストレスを減らすこと、
暮らしの質を上げること、
空気の透明感を取り戻すこと、
そして、自分らしさを住まいに取り戻すこと——

そのどれか一つでも、「あ、これ欲しかったかも」と思えたなら、
もうそれは、“整えたい暮らし”があるということです。


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僕たちは、無理な勧誘もしません。
家を売るための言葉も使いません。
ただ、暮らしをどう整えるかという視点で、少しずつお話をしています。

「高性能リフォームって何?」から始まって、
「自分には関係ないかも」と思った人が、
「自分ごと」に変わるまでには、時間も、言葉も、歩みも必要です。

だから今、あなたにお願いしたいのは、
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それが、あなたの“暮らしを整える旅”の、最初の一歩になるはずだから。

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