整いすぎた家に違和感を持った日|素材が持つ“余白”という設計要素
モデルハウスを見て回っていたときのこと。
壁は完璧に塗られ、床には一つの傷もない。すべてが“揃っている”空間だった。
お施主さんは「素敵ですね」と言っていたけれど、僕の内心は少しざわついていた。
なぜだろう?と思いながら、その家を出たとき、ようやく気づいた。
そこには“余白”がなかった。
人が暮らす気配が、まったく感じられなかったんです。
整いすぎた空間は、住む人にとって「ズレ」になることがある。
たとえば床が完璧すぎると、最初の傷がついた瞬間に緊張が走る。
壁が真っ白すぎると、子どもが手をついたときに“ダメ”が生まれる。
空間に傷がつく=暮らしが侵入してきた、という感覚になってしまう。
これは設計的に見ても問題で、
空間の“耐性”が低すぎると、暮らしの行為そのものが萎縮するんです。
逆に、僕が好んで設計する自然素材の空間は、どこか“すでに揺らいでいる”。
杉の床には節や色のムラがあり、漆喰の壁もわずかに粗さがある。
でも、それらがあるからこそ、暮らしが入り込む“余地”が生まれる。
素材に最初から“個性”があることで、傷や汚れが暮らしの一部として馴染んでいく。
「この床、子どもが初めて走ったときにできた跡なんですよ」
そんな話をしてくれるご家族の家には、空間が人の記憶を受け止めている感じがある。
素材は、ただの装飾じゃない。
それは“空間の耐性”であり、“感情を許容する構造”でもあるんです。
空間が完璧すぎると、人は緊張する。
だから僕は、どこか「ほつれ」のある空間の方が、豊かだと感じています。
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そうした「余白のある空間」をつくる上で、
素材の選び方は本質的な意味を持ちます。
特に、杉と桧。よく似ているけど、実はまったく違う性格を持つ2つの木。
次章では、その“木の個性”と、“それを選ぶ人の感性”がどう結びついていくかについて、僕の実体験を交えてお話しします。
素材に“育てられる”という感覚
杉と桧。
日本の家づくりではよく使われる2つの木だけれど、僕にとっては単なる「材料」じゃない。
この2種類の木は、暮らし方の感覚そのものを映し出す鏡だと思っています。
杉|許しながら育つ木
杉はやわらかく、足ざわりがいい。
素足で歩いたときのあの「吸い込まれるような感触」は、無垢材ならではの心地よさです。
でも当然、傷はつきます。子どもが車のおもちゃを走らせれば跡が残るし、椅子を引きずればへこみます。
それでも、僕は杉が好きなんです。
なぜなら、杉は“許す木”だと思っているから。
小さな失敗や乱雑さ、家族の生活音までも、包み込むように受け止めてくれる。
そして、時間とともにその傷が艶へと変わっていく。
実際にあるお宅では、長女が歩き始めたときの爪跡が床に残っていて、
「消さないでって言われてるんです」と笑うお母さんがいました。
桧|凛とした美しさを保つ木
一方で桧は、硬くて香りも強く、どこか“凛”としています。
表面は白く均一で、節も少ない。それだけに、ほんの小さな汚れも目立ちやすい。
でも、その清潔感や上質な香りが、空間全体を静かに引き締めてくれる。
「整った美しさ」を大事にしたい方には、これほど頼もしい素材はありません。
ただ、桧にも注意点があります。
実際にあったのは、「香りが強すぎて頭痛がする」というケース。
すぐに杉材に切り替えて、無事に落ち着いたという例がありました。
それを通して僕は、素材との相性は、デザイン以上に“感覚”の問題なんだと学びました。
「杉と桧という、暮らしに深く関わる2つの木」について詳しくわ知る
木を選ぶ=価値観を選ぶ
杉は、暮らしを“許容する木”。
桧は、暮らしを“律する木”。
そしてどちらも正しいし、どちらも美しい。
大切なのは、「自分がどんなリズムで暮らしたいか」「何をゆるし、何を守りたいか」を考えること。
僕がご家族と素材を選ぶとき、
必ず赤身と白太のバランスや、板の節の出方、香りの好みまで一緒に確認します。
とくに杉は、樹齢100年以上の赤身材になると、耐久性も段違い。
木の芯に近い部分は、色も濃く、油分が多くてシロアリにも強い。
何より「10年後、もっとかっこよくなる」木です。
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素材を選ぶということは、「自分たちらしい暮らし方」を選ぶこと。
そしてその暮らしは、家に現れます。たとえば、床の傷や壁の汚れといった“手がかり”として。
次章では、その「手がかかる」ことこそが、
暮らしの手応えにつながるという話を、実際の家づくりの現場からお話しします。
傷が増える=家が壊れる?
「杉の床って傷がつきやすいですよね?」
設計相談のときによく聞かれる質問です。
そのたびに僕は、こう答えます。
「はい、つきます。でも、それは家が“使われている証”なんですよ」と。
僕は、傷を“欠陥”ではなく、“記憶”だと思っています。
とあるご家族の話です。
竣工して半年後、点検にうかがったときに、リビングの杉床に無数のひっかき傷がありました。
「すみません、長男が木の車で毎日レースをしてて…」とお母さん。
でも、表情は謝罪じゃなく、どこか誇らしげだったんです。
「これ、止めようかと思ったんですけど、
『これがうちの“地図”になるから、いいや』って思えてきたんです」
その言葉を聞いて、僕は本当にうれしかった。
設計する側の責任として、素材の特徴や弱点を伝えるのは当然のこと。
でも、それを超えたところに、“暮らしの物語”があると思っています。
傷や汚れは、本来はネガティブなものかもしれない。
でも、それらが暮らしの跡として「育っていく」ような感覚になったとき、
家はただの器から「家族の鏡」になる。
素材と「暮らしの余白」
無垢材の魅力は、物理的な性能だけじゃありません。
それ以上に、“受け入れてくれる器の柔らかさ”があります。
- 傷がついても、削らずそのままにできる(許容)
- 膨らませて直すこともできる(回復)
- 使い込むことで味が出る(深化)
たとえば、ワックスは「コーティング」ではなく「呼吸を助ける膜」。
アイロン+濡れタオルでへこみを膨らませるといった補修法は、家に手をかける行為そのものなんです。
とあるご家族では、床のワックスがけを“年末の家族イベント”にしている方もいます。
「掃除じゃなくて“仕立て直し”のような感覚です」と言っていた。
この“行為の意味づけ”が、暮らしに深さをもたらすんだと、僕は思っています。
「床の傷や漆喰の汚れといった“手がかり”として」自然素材の家は手入れが大変?無垢材の正しいメンテナンス法についてはこちらから
「守る家」から「付き合う家」へ
完璧を保ち続ける家よりも、多少の凸凹を許しながら、付き合っていける家の方が、人は長く住める。
子どもが床に傷をつける。壁に手形をつける。ペットが引っかく。
そういう“ズレ”を**「生活のエラー」じゃなくて「うちらしさ」**として受け止められるかどうか。
その価値観こそが、自然素材の家と相性がいい人の共通点なんだと思います。
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傷や汚れが許される素材は、暮らしの自由度を高めてくれます。
でも、もう一つ大切なのは「目に見えない心地よさ」。
次は、素材と空気の関係、そして家が“深呼吸できる場”になる話へ進みましょう。
空気まで設計する|健康と素材の関係
僕は、自然素材の家を「空気のデザイン」と呼んでいます。
それは、見た目ではなく、“目に見えないもの”を整えるという設計思想です。
なぜなら、**人が1日に最も多く体に取り込むのは“空気”**だから。
数字で見る“家の空気”の影響
人が1日に吸う空気の量は、成人でおよそ15,000〜20,000リットル。
これは、1.5リットルのペットボトルで言えば約10,000本分にもなります。
つまり、**「どんな空気を吸って暮らすか」は、食べ物以上に“身体を作る”**と言っても過言ではありません。
シックハウス症候群の正体
2000年代初頭、「シックハウス症候群」という言葉が社会問題になりました。
新築住宅やリフォーム直後に、頭痛・めまい・咳・アレルギー症状などが出る人が増えた。
主な原因は、**化学建材に含まれる「揮発性有機化合物(VOC)」**です。
ホルムアルデヒド・トルエン・キシレンなどの物質が、少しずつ空気中に放出され、
呼吸や皮膚から体内に入り込むことで体調を崩す。
具体的なVOCの出所
- 合板・集成材:接着剤に含まれるホルムアルデヒド
- ビニールクロス:可塑剤・防カビ剤
- 合成フローリング:ウレタン系塗装剤
- 防蟻処理材:有機リン系化合物
つまり、「きれいで揃って見える家」ほど、空気は見えない汚れを孕んでいることがあるのです。
自然素材が“空気を整える”とはどういうことか?
自然素材——たとえば、杉・桧・漆喰・珪藻土は、VOCを一切含まないか、ごく微量にとどまります。
それだけではありません。
1. 湿度を調整する
杉や漆喰は、“吸って吐く”という調湿機能を持ちます。
特に漆喰は、多孔質構造により湿度60%超を感知すると湿気を吸い、乾燥時には放出する。
これにより、結露・カビ・ダニのリスクを下げ、呼吸器疾患の発症リスクも下げられる。
2. 抗菌・抗ウイルス作用がある
桧や杉の香り成分であるフィトンチッドは、森林浴効果をもたらすだけでなく、
空気中のウイルスや細菌の増殖を抑える働きがあると報告されています(林野庁・森林総研資料より)。
3. 静電気を帯びにくく、ホコリが舞いにくい
ビニールクロスや合成フローリングは静電気を帯びやすく、
ホコリやダニの死骸が壁や床に付着しやすい。
一方で、自然素材は電気的に中性でホコリを寄せつけにくいため、
空気清浄機なしでも、澄んだ空気環境が保たれやすいのです。
「VOC・湿度・空気の質について。自然素材の健康効果とは?化学建材との違いを僕の目線で語るについてはこちらから
断熱と気密と換気|素材だけでは片手落ち
「自然素材=健康」と短絡的に語る人もいますが、
僕は必ずこう言います。
素材が生きるには、家そのものの性能が整っていることが大前提。
具体的には:
✅ 高断熱
→ 結露を防ぐ。湿気が素材に悪さをしないようにする。
✅ 高気密
→ 外からの花粉やPM2.5を極力シャットアウト。
✅ 第1種換気 or 熱交換換気
→ 汚れた空気を効率的に排出しつつ、温度ロスを防ぐ。
つまり、「自然素材+設計の基本性能」=初めて“深呼吸したくなる家”が成立するのです。
事例|ある家族の変化
実際に、引っ越し後すぐに「子どもの咳が減った」「空気清浄機をつけなくなった」
といった声を何件もいただいています。
特にアトピーや喘息持ちのお子さんがいるご家庭では、
「空気の質そのものが暮らしを変えた」と言われることも多いです。
僕が設計で意識していること
僕が家をつくるとき、間取りやデザインの前に考えるのは、**“この空間に流れる空気の動き”**です。
- どこから風が入り、どう抜けるか
- 換気はどの位置が最も効率的か
- 日差しと温度のリズムをどう作るか
そういう「目に見えない設計」にこそ、素材の良さが最大限に引き出されると信じています。
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空気は目に見えないけれど、素材はそれにしっかりと反応してくれます。
そしてその素材は、時間とともに、さらに美しさを増していく。
次は、そんな自然素材の「経年変化」について、
“古くなる”のではなく“深まっていく”という視点からお話しします。
家が“古びる”のではなく“育つ”?
僕がつくった家の中で、「完成時より、今のほうが好きです」と言ってくれた家族がいます。
初めてお会いしてからもう7年。今でも年に一度点検で伺っているお宅です。
玄関のドアノブの真鍮が、ほんのり黒ずんで、艶が出てきていた。
漆喰の壁は少しだけ照り返しが柔らかくなっていて、
杉の床は、最初の赤みが落ち着いて、飴色に深まっていた。
その変化を“汚れ”や“劣化”ではなく、“育った”と感じられるかどうか。
ここに、自然素材の家に住む醍醐味があると思っています。
素材は、時間に育てられる
設計段階で「完成形」を目指すのは当然のことです。
でも、自然素材の家は、完成したときが“スタート”です。
杉は、日光にあたりながらゆっくりと色を変えていきます。
漆喰は空気中の湿気や手の油を吸いながら、表情を微細に変えていきます。
真鍮やアイアンなどの金属は、酸素や触れる頻度によって、徐々に質感が深まります。
それらの変化は、決して“予測通り”ではありません。
けれど、予測を超えた美しさや愛着を生む力がある。
「古くなった家」と「深まった家」
もちろん、メンテナンスを怠れば傷みます。
換気が悪ければ漆喰もカビるし、濡れたままの床は黒ずみます。
でもそれらを“管理すべき対象”として見るのではなく、
“付き合う相手”として見るようになると、
家に対するスタンスが変わってくるんです。
- シミや擦れを「味」として受け止められるか
- 変色を「経年」として楽しめるか
- 「家が育った」と思える視点を持てるか
この“視点の変化”があって初めて、
自然素材の家は「時間と仲良くなる家」になります。
家が時間と共に、人格を持つということ
僕はときどき、家にも“人格”があるように感じます。
その家が持つ温度感、声、気配。
素材が変わるたびに、その家の「語り口」も変わっていく。
最初は緊張していた空間が、家族の生活音に馴染み、
子どもたちの走り回る音や、季節の匂いを受け止めながら、
家そのものが「うちの空気」になっていく。
「家そのものが“育っていく”ような感覚に。自然素材の家と経年変化|素材と一緒に育つ暮らしの話についてはこちらから
僕の好きな言葉:「経年美化」
世の中の多くのモノは、「新品が一番いい」とされます。
でも、自然素材の家づくりは逆です。
「時間と共に美しくなる」ことが、前提になっている。
僕は、この“時間を味方につける設計”こそが、
今後の家づくりにもっと必要になってくると思っています。
▶ 次章へ
家が“古くなる”のではなく、“育っていく”。
この考え方を受け入れられたとき、住まいは人生の一部になります。
では、自然素材の家で「後悔した人はいないのか?」という質問に、
僕なりの実例とともに、率直にお答えしたいと思います。
自然素材の家に後悔はある?
「自然素材の家っていいって聞くけど、実際に住んでみて後悔した人はいないんですか?」
これは、相談の場で何度となく投げかけられた質問です。
そして僕は、そのたびに正直にこう答えます。
「ゼロではありません。ただ、“後悔の種類”は、ちょっと違うんです」と。
素材に“合う・合わない”は確かにある
たとえばこんなケースがありました。
完成直後に訪れたご家族から、「桧の香りが強すぎて、少し頭が重い気がする」と言われたんです。
桧はフィトンチッドと呼ばれる香り成分を豊富に含み、森林浴効果もあるとされる一方、
体質や感覚によっては“合わない”こともある。
そのときは、すぐに杉に張り替えて対応しました。
結果としてそのお宅は、柔らかな杉の香りの中で、心地よく暮らしてくださっています。
傷や汚れが「気になるかどうか」は、価値観次第
「こんなに傷がつくとは思わなかった」という声もあります。
確かに杉は柔らかく、漆喰も汚れがつきやすい。
でも面白いのは、その後の反応なんです。
「最初は気になっていたけど、
“あ、これは子どもが元気に過ごしている証なんだ”と思ったら、
むしろ残しておきたくなったんです。」
あるいは、
「傷を気にするより、気にしないことに価値がある家のほうが、うちには合ってました」
素材の性質は変えられない。
でも、その素材にどう向き合うかという“姿勢”は、自分たちで選べる。
完璧を求めなければ、後悔は減っていく
自然素材の家は、言ってしまえば“不完全な家”です。
手がかかるし、毎年のように味が変わる。
でも、その「未完成の余地」こそが、暮らしの伸びしろでもある。
実際、僕が聞いてきた“後悔”は、素材そのものよりも、
- 知らなかった
- 想像していなかった
- ちゃんと向き合う準備ができていなかった
という“情報ギャップ”によるものが多かった。
だからこそ、僕は設計や打ち合わせの段階で、
「素材の弱点も含めて理解してもらうこと」に一番時間をかけています。
“納得して選ぶ”ということ
僕が信じているのは、
素材を“理解したうえで選ぶ”人は、後悔しないということです。
「ピカピカでいたい人」には向かない。
「汚れやすいのは絶対NG」という人には勧めない。
でも、「手がかかるものに愛着が湧く」
「素材と一緒に家族も育っていく」
そういう感覚に少しでも共感できる人にとって、
自然素材の家は、一緒に人生を重ねていける“器”になる。
「自然素材の家で“後悔した人はいないのか?”」自然素材の家に後悔はある?施工事例で語るリアルな答えについてはこちらから
▶次章へ
完璧じゃない。けれど、深く付き合える。
それが自然素材の家の、誠実な魅力です。
では最後に、この家づくりを通して僕がたどり着いた考え、
「素材に住まわせてもらう」という感覚について、お話しします。
素材に“住まわせてもらう”という感覚
僕が自然素材の家づくりを続けてきて、
最後にたどり着いた感覚があります。
それは、**「素材を使う」のではなく、「素材に住まわせてもらっている」**という感覚です。
僕たちはどうしても、設計者・施主という“つくる側”の立場に立ちがちです。
「床材を選ぶ」「壁を決める」「構成を指示する」——
そうやって空間を組み立てていく。
でも、自然素材と長く付き合っていると、
その素材たちが**人間の都合だけでは動かない“生きた存在”**であることに気づかされます。
杉の床は、湿気を吸って伸び縮みする。
漆喰の壁は、空気中の成分に反応して微妙に艶が変わる。
金属の取手は、触る人の体温や油分によって表情を変えていく。
それは、「劣化」ではなく、対話なんだと思うんです。
設計者の傲りと、素材の静かな返答
若い頃の僕は、図面で完璧に整えた空間が“正しい”と思っていた。
でも、どんなに細かく設計しても、素材はそのとおりには動かない。
ちょっと反ったり、わずかに割れたり、色味が想定より深まったり——
でもその“誤差”が、なぜか人を落ち着かせる空気を生み出してくれる。
素材は、設計者に対してこう言っているようでした。
「君の思いどおりにはならないけど、僕はちゃんと働くよ」って。
素材に守られ、育てられる暮らし
自然素材は、人に寄り添ってくる素材です。
完璧にコントロールできないからこそ、
住まい手も素材に対して敬意を払い、関係を築いていく。
- 床に傷がついたら、「そうか、今日も元気だったね」と言う。
- 漆喰に手跡がついたら、「ここまで大きくなったんだね」と笑う。
- 真鍮のくすみを見て、「あのときたくさん触ってくれたね」と思う。
それはつまり、暮らしを“所有する”ことから、“共に生きる”ことへの転換です。
僕が届けたい家
僕は、完璧な家をつくりたいわけじゃない。
「10年後、もっと好きになってる家を届けたい」と思ってます。
自然素材の家は、そのためのパートナーです。
そして僕は、そのパートナーと向き合う“あなた”を、全力で支えたいと思っています。
最後に、問いかけをひとつだけ。
あなたにとって、“住まい”は使うものですか?
それとも、育てるものですか?
▶ 経年変化のある家、見てみませんか?
経年変化の美しさって、写真じゃ伝わらないんですよね。
僕たちが建てた家の中には、「完成したときより、5年後のほうが好き」って言ってもらえる家がたくさんあります。
素材が育ったあと、家がどんなふうに味わい深くなるのか。
まずは実際の事例を、見て感じてみてください。
「自然素材に惹かれるけど、うちの暮らしに合うのかな?」
「汚れや傷が気になる性格なんだけど、大丈夫かな?」
僕は、そんな“まだ決めきれない段階の不安”こそ聞いてほしいと思っています。
正直なところ、向き不向きはあります。でも、それを一緒に考えるところから、家づくりって始まるんです。