
こんな症状ありませんか?
「窓を開けているのに、家の中の空気が重い。」 「換気扇を回すと、排水口からコトコト音が鳴る。」 「冬は底冷えするのに、湿気がこもって結露がひどい。」
もし一つでも当てはまるなら、それは換気が正しく機能していないサインです。
特に京都では、盆地特有の高い湿度と、間口が狭く奥行きが深い築古住宅の構造が相まって、空気が非常によどみやすい環境にあります。
多くの方は「古い家だから仕方ない」と諦めるか、「窓を開ければ換気できる」と考えがちです。しかし、実はその「風任せの換気」こそが、湿気や底冷え、そして「空気が重い」という不快感の根本原因なのです。
この記事では、なぜ自然換気だけでは不十分なのか、そして「空気の道」を設計することで、よどみのない「軽い空気」を実現し、快適な暮らしを手に入れるための具体的な設計原則を建築士が解説します。
京都の気候と空気のよどみ
夏:蒸し暑さと湿気の温床
京都の夏は湿気を含んだ重たい空気に包まれます。
換気が滞れば、湿気は家の中に居座り、カビや臭い、ダニの発生源になります。外より家の中のほうが蒸し暑く感じるのはこのためです。
冬:底冷えと結露
冬は底冷えする京都独特の寒さ。隙間風とともに湿気が床や壁際に滞留し、体感温度を大きく下げます。結露やカビもこの時期に目立ちやすくなります。
春秋:停滞する空気
気温差が小さいため自然換気が効きにくい季節。窓を開けても空気が動かず、じっとりした重さが部屋に残ります。
換気が効かないのはなぜ?
空気を動かす条件は3つ。
- 温度差
- 風
- 入口と出口
この3つが揃わなければ、空気は入れ替わりません。
加えて、室内の通り道が途切れていると空気はすぐに止まります。
ドアに隙間がない、家具でふさがれている、廊下が袋小路になっている——こうした要素が湿気を閉じ込める原因になります。
築年数の古い住宅に多い「風任せ」の落とし穴
古い家は「隙間が多いから自然に換気できる」と思われがちです。
しかし実際は、湿気を含んだ空気が抜けずに停滞しやすいのが現実。
- 隙間から不規則に空気が入る
- 風や天候に左右される
- 必要なときに必要な量が換気できない
その結果、よどむ場所と乾燥する場所が混在し、体感も不快になります。
一番厄介なのは「中途半端な気密」
築古よりも厄介なのが「中途半端な気密性」の家です。
断熱リフォームや窓交換で隙間が減ったのに、計画的な換気設計が伴っていないケース。
- 隙間は減ったが給気ルートがない
- 排気だけが働き負圧になり、排水口が「コトコト」鳴る
- 湿気が抜けず、むしろ淀みが強くなる
こうした家では「空気が動かない」「息苦しい」と感じやすくなります。い空気」を実現できる理想的な状態なのです。
応急的にできる改善策
設計を見直す前に、今日からできる工夫もあります。
- 窓は必ず入口と出口をペアで開ける
- 換気扇を回している間だけ窓を少し開ける(負圧をやわらげる)
- 室内ドアにアンダーカットを設ける/少し開けておく
- サーキュレーターで空気を押し流す
- 換気扇やエアコンのフィルターを掃除する
これだけでも、空気の滞留はかなり改善されます。
本質的な解決=「空気の道を設計すること」
ただし根本的な解決は「空気の道」を設計することにあります。
- 24時間換気を止めずに運転
- 給気と排気をセットで計画する
- 部屋をまたぐ空気の通路をつくる(スリット・吹き抜け・室内窓)
- 京都の気候に合わせた工夫(夏は湿気を逃がす、冬は底冷えを防ぐ)
こうした工夫が揃って初めて、**「空気が軽い家」**が実現します。
空気設計と資産価値
換気・気密・断熱の3つがそろっていることは、日々の快適さだけでなく、家の資産価値にも直結します。
不動産評価で重要視されるのは性能。空気設計が整った家は、暮らしやすさと同時に投資価値も高まります。
まとめ
- 京都は湿気が滞留しやすい気候
- 築古住宅は「風任せ」、中途半端な気密は「淀みやすい」
- 高気密は悪ではなく、給排気のバランスが取れれば最高の環境
- 応急的な工夫+空気の道の設計で「軽い空気」が実現できる
「空気を整えること」が、京都での快適な暮らしと資産価値を守る第一歩です。
小さい家は暮らしづらい、は違う!小さい家は設計次第で快適になる!

ここでどうしても皆さんにお伝えしたいことがあります。
それは、
家の性能、快適さ、価値、全てを向上させるには、小さい家はとても有利になる
と言うことです。
小さい家、と検索すると、デメリットがずらりと並びます。
狭い。
暮らしづらい。
収納が少ない。
圧迫感がある。
これもほんの一部ですが、実はこれら全て設計次第で取り除けるものなんです。
と言うのも、実は小さい家には小さい家の設計方法があるのです。
壁一つにしても、どこに壁を入れるのか、どこをなくすのかによって心理的な圧迫感は大きく変わります。
小さい家に特化した設計とは、人がどこに圧迫感を感じ、どうしたら抜け感を作って心理的に広く感じられるのか、を設計に反映できるのかと言うところなのです。
特に、小さい家は
・断熱材をしっかり入れても表面積が小さい分費用をかけられること
・施工時に気密状態を作りやすいこと
・家の中の空気量も少ないので空気設計が反映されやすく、換気が非常にしやすいこと
なども挙げられます。
小さい家断熱、気密、換気がしっかりできると、冷暖房費も浮いて、資産・投資価値も上がります。
他にも、性能を整え、維持管理がしやすく、固定資産税も少なく、冷暖房費も抑えられるので、小さい家はいいことだらけなんです。
Greener’s Houseの想い
小さい家は設計次第
小さい家の暮らしやすさは設計次第。
設計次第で大きな家よりもはるかに住みやすい家になる。
これが僕達の何よりも伝えたいことです。
空気が重いのも、家の中が息苦しいと感じるのも、それって突き詰めてみれば設計力が不足しているのです。
巷には、内装などの見える部分ばかりを綺麗にしただけの杜撰建築が多かったり、設計が全然なっていないことが多いのが現状です。
このままでは良くない。
特に設計によって直接的な影響を受けやすい小さな家に対してより良い建築を、と思い、小さい家に特化させています。
漏れをなくして本当に質のいい診断を提供したい
代表の青川は家の診断(インスペクション)や耐震診断士の資格も持っています。
中古物件を購入した後に見えない部分の劣化が原因で修繕費がたくさんかかるケースも実は多いのです。
「こんなはずじゃなかった」その声をひとつでも多く減らしたい。
新築でも、リノベーションでも、「買って良かった」と快適な暮らしをしてほしい。
その想いから、僕達自身が家の診断や耐震診断を行っています。
数百万円の出費を防ぐ。中古住宅購入を後悔しないための住宅診断(インスペクション)とは
外注するとよくあるのが、これはやった、あれはやっていない、という漏れです。
漏れていた診断をしてほしいと思ってまた別の業者に外注すると、今度は重複が生じてしまう。
せっかくなら、1度で全部、必要なところを診断し、本当に質のいい診断を提供したい。
そのため、インスペクションの資格や耐震診断士の資格を取得し、一括で診断も承っています。
小さい家は設計次第で最高の住まいになる。
小さい家? 最高やん!
をモットーに、僕達Greener’s Houseは京都と滋賀で新築とリノベーションをしています。
なお、営業電話や営業メールは一切しません。
本当に快適な暮らしをしてほしいからこそ、何か気になることがあれば気軽にご相談ください。