無垢フローリングって傷がつきやすい?後悔しない?
憧れと不安が入り混じる無垢フローリング
家づくりを考えるとき、無垢フローリングを選びたいと思う方は多いです。
けれど同時に、「傷がついて後悔しないかな?」「汚れやすいって本当?」
そんな不安を抱えたまま、選択を迷う人も少なくありません。
「子どもが小さいから、床がすぐに傷だらけになりそうで心配です」
「無垢材ってお手入れが大変だって聞いたんですけど…」
こうした声を聞くたびに、僕はいつも思います。
自然素材だからこそ、傷は避けられない
たしかに、無垢の木はとても素直です。
合板フローリングのように硬い樹脂でコーティングされていないから、
物を落とせば小さなへこみが残り、子どものおもちゃの跡もつきます。
でもこれは、木が生きて呼吸している証。
だから冬の足元はほんのり暖かく、夏はサラリとした心地よさを届けてくれます。
傷があるからこそ生まれる“暮らしの物語”
「無垢フローリング 傷つく」と不安に思う方に伝えたいのは、
この床は、きれいに保つだけが目的ではないということ。
あるご家族は、小さな床のへこみを見てこう話してくれました。
「これ、息子が小さい頃におもちゃをぶつけた跡なんです」
その一言が、その家の時間の深さを物語っていました。
後悔しないための心構えを一緒に
もし今、無垢フローリングに憧れながらも
「やっぱり傷が気になる」と思っているなら大丈夫。
次の章で、なぜ無垢材は傷がつきやすいのか、
その本当の理由を一緒に紐解いていきましょう。
なぜ無垢フローリングは傷がつくのか?
表面を固めないから、木のままの素直さ
無垢フローリングが「傷つきやすい」と言われるのには、ちゃんとした理由があります。
それは、合板フローリングのように、表面を固い樹脂で覆っていないからです。
無垢材は、木そのものを床材として使っています。
そのため、物を落としたときの衝撃をそのまま受け止め、へこみやすいのです。
呼吸する素材が持つ“弱さ”と“心地よさ”
でも、これを“弱点”とだけ見るのは、少しもったいない。
無垢フローリングの魅力は、木が生きている状態を保つことにあります。
木は呼吸をし、空気中の湿気を吸ったり吐いたりしてくれます。
そのおかげで、夏のジメジメを和らげ、冬の足元の冷たさを軽くしてくれるのです。
「無垢フローリング 傷つくのが不安」という声が多いのは事実です。
でも、その“傷つきやすさ”こそが、無垢材が室内を心地よく整える秘密でもあるのです。
工業製品との違いを知っておこう
合板フローリングは、木目調のシートを貼ったり、何層も硬い塗膜を重ねたりして、見た目の美しさを長く保てるように作られています。
だから、小さな傷もつきにくく、掃除も楽です。
しかし、表面がはがれてしまうと下地の合板が露出し、一気に見た目が悪くなってしまいます。
一方で無垢材は、表面だけでなく中身まで本物の木。
小さなキズがついても、深く削れても、その素材そのものが“味わい”になります。
付き合い方を知れば怖くない
「無垢フローリングの弱点ってなんですか?」とよく聞かれます。
答えはシンプルで、「完璧な見た目をずっと保てないこと」。
でも、それを知っていれば心構えができる。
ちょっとしたへこみが、気取らない暮らしの証になる。
これが無垢材の本質です。
次の章では、そんな無垢フローリングの「変化する姿」について、もう少し深くお話しします。
無垢のフローリングの経年変化ってどんなの?
経年変化とは、木が育つ時間
無垢フローリングの魅力を語るときに欠かせないのが、「経年変化」という言葉です。
これは、時間が経つにつれて木の色やツヤが少しずつ変わっていくことを指します。
たとえば、杉の無垢フローリングを例にすると、貼りたての頃は明るく白っぽい色合いです。
ところが数年経つと、陽の光や足跡、手垢などが少しずつ積み重なり、ほんのり飴色に変わっていきます。
「無垢フローリング 経年変化 何年」と検索されることも多いですが、これは家の条件や暮らし方によって違います。
だからこそ、どの家にも唯一無二の床が育っていくんです。
磨かれて生まれる自然のツヤ
傷やへこみを怖がる方も多いですが、逆にいうと、人の手や足で触れられるほど、木は自然なツヤを帯びていきます。
これは工業製品のフローリングにはない無垢材だけの楽しみです。
塗装で作ったテカリとは違い、暮らしが育てる本物の光沢です。
家族の時間を映す床
僕が以前お手伝いしたお宅で、杉の床が10年で驚くほど美しく育っていたことがあります。
お子さんが成長し、犬を飼い、時には泥だらけで走り込んでくる——
そんな日常が積み重なった床は、どの新築住宅にもない“家族の履歴書”のようでした。
だから、傷や色ムラを「劣化」として怖がるのではなく、
「これがうちの家族の色」と思ってもらえたら嬉しいです。
経年変化を味方にする暮らし
無垢フローリングは、完成した瞬間がゴールではなく、暮らしとともに育つスタート地点です。
「無垢フローリング 経年変化」で検索するより、
まずは自分の暮らしでその変化を感じてみてください。
僕が進める記事
無垢のフローリングへの憧れはSNSや雑誌の影響で年々ましています。
ですが、本質的なことを理解していないと「こんなはずじゃなかったのに・・・。」が起きます。はっきり言います。無垢のフローリングは冷たいんです。
続きはこの記事を読んでみてください。
下の画像をクリックすると記事が読めます。
後悔しない無垢フローリングの選び方
「傷をゼロに」は難しい。でも工夫はできる
無垢フローリングを選んだ人が後悔しやすい理由の一つが、「想像以上に傷がつくこと」。
でも、無垢材だからといって何も対策しないわけではありません。
ちょっとした工夫で「傷だらけで後悔した」という声をぐっと減らせます。
場所ごとに木の種類を使い分ける
たとえば、家族が集まるリビングには、肌触りの柔らかい杉やヒノキを。
逆に、土足で汚れやすい玄関や、椅子を引きずりやすいダイニングには硬めのナラや栗を使う。
木にも硬さや性質の違いがあります。
「無垢フローリング 種類 選び方」で検索される理由はここにあります。
ラグや土間をうまく取り入れる
もう一つのポイントは「緩衝帯」をつくること。
玄関マット、ダイニングラグ、キッチンマットなどを上手に配置するだけで、床が直接ダメージを受ける回数が減ります。
土間やタイルと無垢床を組み合わせるのも、僕がよく提案する方法です。
無垢フローリングの手入れは意外とシンプル
「無垢フローリング 手入れが大変」というイメージが強いかもしれません。
でも、実際はとてもシンプルです。
普段の掃除は乾拭きか、固く絞った雑巾で拭くだけ。
1年に1〜2回ほどオイルを塗ってあげれば、ツヤも汚れ防止効果も戻ってきます。
ちょっとしたへこみは、蒸しタオルを当ててアイロンをかけると木が膨らんで目立たなくなることも。
完璧を求めすぎない心の余白を
傷をゼロにするより、「暮らしに馴染んだ跡も味わい」と思えたほうが、無垢材とは相性がいいです。
設計の工夫と、日々のちょっとしたお手入れ。
この二つを知るだけで、無垢フローリングの後悔は大きく減ります。
次の章では、そうした工夫の先にある「希望」について、暮らしの具体例を交えてお話しします。
傷も味わいだと感じるくらい楽しむ暮らし方
傷は「暮らしの証拠」になる
無垢フローリングの小さな傷や色ムラを、「汚れ」や「劣化」と捉えるか、「味わい」と見るか。
この視点の違いで、家の価値は大きく変わります。
僕がこれまでお手伝いしてきたご家族でも、無垢材を選んでよかったと言われる方には共通点があります。
それは、完璧を求めすぎず、「これも家族の思い出」と笑える人たちです。
暮らしが刻まれた床は、世界に一つだけ
あるご夫婦は、リビングの床のへこみを指さして、こう話してくれました。
「この傷、子どもが小さい頃におもちゃを落とした跡なんですよ。
見るたびにあの頃を思い出せて、ちょっと笑っちゃいます」
この一言に、無垢フローリングのすべてが詰まっている気がします。
経年変化を楽しめる人が増えてほしい
「無垢フローリング 経年変化」を不安に思って検索する方もいます。
でも僕は声を大にして言いたい。
新築のピカピカが最高の状態ではないんです。
年月を重ねて、家族の手や足が触れたところだけ少しツヤが出て、色味が深まっていく。
それが、自然素材だけが持つ“生きている美しさ”です。
「家は見本市じゃない」だからゆとりが必要
僕が思う美しい家とは、モデルハウスのように一切の傷がない家ではありません。
ほんの少し角が丸くなり、ところどころツヤが違い、
子どもが落書きしたペン跡が、うっすら残っている。
そんな“時間の積み重ね”がにじんだ家こそ、本当に美しいと信じています。
家族の思い出と一緒に床を育てる
無垢フローリングは、「素材を楽しむ暮らし方」を教えてくれる存在です。
「 傷つくのが怖い」と感じる方にこそ、
少し肩の力を抜いて、この“味わい”を楽しんでほしいと思います。
無垢のフローリングを楽しむ一歩
知ることで、不安は安心に変わる
ここまで読んでくださった方は、
「無垢フローリングって傷つくものだ」と知った上で、
「でも、だからこそ後悔しない暮らし方がある」と感じていただけたのではないでしょうか。
怖いのは、“知らない”ことです。
素材の性質を知り、どう付き合えばいいかを知っておけば、傷もシミも慌てる必要はありません。
まずは小さなメンテナンスから始めてみる
もし、すでに無垢の床があって「どうお手入れしたらいいか分からない」という方は、
特別な道具は必要ありません。
固く絞った雑巾で乾拭きするだけでも十分ですし、
年に一度、植物由来のオイルを薄く塗ってあげるとツヤが戻り、汚れも防げます。
小さな傷を見つけたときは、蒸しタオルを当ててからアイロンをかけると、木が膨らんで目立たなくなることもあります。
頼れる人をそばに置く安心感
それでも「自分でやるのは不安だな」という方は、遠慮なくプロに頼ってください。
僕たちのように、無垢材に詳しい工務店に相談すれば、
ちょっとした補修やオイル塗装のタイミングなど、一緒に考えることができます。
無垢フローリングの家に住んでからが本当のスタート。
その後の手入れや楽しみ方も含めて、長く付き合えるパートナーを見つけてください。
暮らしの物語を育てる家を
無垢フローリングは、買って終わりの床材ではありません。
家族の時間と一緒に育ち、味わいを深めていく存在です。
ピカピカの状態を保つことより、
小さな傷を「家族の歴史」として大切にできる暮らしこそが、
この素材の醍醐味です。
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