朝起きたらなんとなく体がだるい。
子どもがやたらと咳き込む。洗濯物がなんとなく生乾き臭い。
もし心当たりがあるなら、それはカビが原因かもしれません。
しかも目に見えないレベルで、じわじわと体に影響を与えるカビ。
今回は、カビを“発生させない”家づくりについて、現場での実例を交えながらお伝えします。
カビは「湿気」と「温度」と「空気の滞留」で生まれる
カビは湿気が多く、温かく、空気が動かない場所で発生します。
だから、たとえ新築で断熱性能が高くても、
結露や換気不足があれば簡単にカビは生まれるんです。
施主の声|京都市・I様(築30年中古戸建をリノベ)
「正直、前の家では“どこかカビ臭い”のが当たり前になってたんです。
でも今は、子どもの咳がぴたっと止まって。
空気が動いてるって、こういうことかって実感しました」
I様邸では、押し入れの奥や北側の壁裏にカビが発生していました。
リノベでは断熱と気密のやり直しに加え、空気の流れを設計。
湿気がこもらない構造をつくることで、カビを根本から防ぎました。
カビを生まないための3つの基本
カビ対策は「除湿器を置く」「除菌スプレーを使う」では根本解決になりません。
僕たちが重視しているのは、以下の3つです。
- ① 結露させない断熱・気密
壁内の温度差が出ないよう、断熱材と窓を設計。サッシ周りの気密処理も丁寧に。 - ② 空気の通り道を設ける
押し入れ、収納、階段下、洗面所など“こもりがちな場所”にこそ排気の流れを意識。 - ③ 湿度を調整できる素材を使う
杉の無垢床や珪藻土の壁など、調湿性のある素材を組み合わせて空気を安定させる。
実はマンションにも多い「隠れカビ」
中古マンションのリノベで多いのが、結露による壁内部のカビ。
特に北側の部屋やコンクリート直貼りの内壁には注意が必要です。
僕たちはそうした箇所に対して、
- 内壁に通気層を設ける
- 湿気を逃がす塗り壁材を使う
- 給気と排気のルートを見直す
など、“根本からカビを発生させない設計”を行っています。
自然素材だけじゃ、カビは防げない
「自然素材=カビが出にくい」
よく聞かれる誤解ですが、これは半分正解で半分間違い。
自然素材は調湿性がありますが、設計が悪ければ逆にカビを助長することもあるんです。
大事なのは、空気が動く家をつくること。
そのうえで自然素材を活かすのが、キノスミカの家づくりです。
リノベでも、カビに強い家はつくれる
築年数の古い家だからこそ、カビと向き合う必要があります。
でもそれはチャンスでもあります。
目に見えなかった問題を解体時に確認し、断熱・気密・空気の再設計ができるからです。
僕たちは、中古住宅に“深呼吸できる空気”を取り戻すリノベを大切にしています。
最後に|カビを防ぐのは設計の力
「除湿機でどうにかなる」
そう思っていた時期も、僕にもありました。
でも今は、自信を持って言えます。
カビは、設計で防げる。それも、自然で、気持ちのいい方法で。
空気が澄んでいる家には、カビが生まれない。
そんな空間を、これからも丁寧につくっていきます。
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