「この家、空気が違いますね」
お引き渡しのときに、よくお客様からいただく言葉です。
この言葉を聞くたびに、僕は“家の本質って、やっぱり空気なんだ”と実感します。
空気は「目に見えない設計」
住宅の性能を語るとき、断熱や気密、耐震や省エネといった“数値化できるもの”が重視されがちです。
でも、僕が本当に大事だと考えているのは、空気の質をどう設計するかという視点です。
空気は見えないし、触れない。でも、暮らし心地のすべてを支えている存在です。
空気がこもると体も重くなるし、風が通ると気持ちまで軽くなる。
それくらい、“空気”は暮らしとつながっています。
空気は素材と気流と断熱の総合芸術
自然素材の家は、調湿性や脱臭性に優れています。
たとえば珪藻土の壁や杉の床が、湿気を吸って吐きながら、室内の空気を整えてくれます。
でも、素材だけでは空気はよくならない。
室温差が大きいと空気が滞り、風の流れがなければ匂いも残る。
だから僕たちは、いつも空気の“流れ”を設計することからスタートします。
窓の位置、換気の取り方、間仕切り壁の高さや隙間、エアコンの配置……
すべてが空気の質に関わっているんです。
■ 施主の声:大阪府M様邸
「前の家は空気清浄機を3台使ってましたが、この家では要らなくなりました。朝起きたときに喉が痛くならないんです。」
この言葉をいただいたとき、空気の力が“健康”にも直結していると再確認しました。
「空気の設計」には順番がある
僕たちが実践している空気設計の基本は、以下の順番です:
- 断熱・気密の底上げ(空気を安定させる器づくり)
- 換気経路の設計(24時間換気だけに頼らない)
- 自然素材の選定(調湿と脱臭を補完する)
この3つがそろって、はじめて“深呼吸したくなる空気”が生まれます。
リノベーションでも空気は変えられる
「でもそれって、新築でしょ?」とよく言われます。
いいえ。中古住宅のリノベーションでも、空気は劇的に変えられます。
実際に僕たちは、築40年の住宅をフルリノベして、結露もカビも出ない空気環境をつくったことがあります。
キノスミカのリノベは、“デザインリフォーム”ではなく空気の再設計です。
最後に|空気の質が、暮らしの質を変える
温度も、湿度も、においも、音も。
暮らしの中で感じるすべては、空気を通して体に届いている。
だから僕は、これからも目に見えないものを設計し続けたいと思っています。
住む人が、「ただいま」と言ったときにふっと深呼吸できるような空間。
そんな家を、リノベーションでもしっかりつくっていきます。
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