はじめに読む記事

木と暮らすリノベーション~ 木が好きで好きでたまらない僕だからこそ、伝えたいこと ~



「木が暴れる」という言葉を聞いたことはありますか? 

「木が暴れる」という言葉を言葉を聞いたことがありますか?
これは比喩ではなく、実際に木を扱う人の間で使われている言葉です。

木が暴れる、とは、木材が水分を吸収したり乾燥したりすることで、割れたり、曲がったり、反ったりと、変形することを表します。

木は生きている材料のため、たとえ木の板になったとしても、置いておけば木目の状態により、変形が起こります。

実際に僕達が相談を受けたケースでは、床に張られた板が反り、足に刺さりかねない危険なものがありました。お聞きしたところによると、張っていた板は最初全く問題なかったそうです。ただ、年月が経つにつれて徐々に反ってきたとのことでした。

では、木は危険なの?と訊かれたら、そうではありません。
木は扱いさえわかっていれば非常に安全で身近で、素晴らしい材料なんです。

木は生きているからこそ、木の特性を知り、5年後、10年後にどんな変化を見せるのかを理解し、使うのではなく生かしていくことが大切なんです。

そう言い切れる経歴を持っているのが、Greener’s House代表の青川なんです。

木と共に生きてきた経歴を持つ、青川とは

Greener’s Houseの代表の青川は木と共に生きてきました。

自ら山に出向いて丸太を選び、
丸太市場(丸太市)での買い付けも行い、
一本の丸太から木の板へ、製材加工までしてきました。

それだけではなく、木造建築の家を建て、寺社仏閣にも携わり、木への深い知識と情熱は、テレビ出演にまで繋がっています。

今では木の種類や木目を見れば、その木が5年後、10年後にどう変化するかを予測できるほどになりました。その経験と経歴を活かし、木造の家やリノベーションも行っています。

その中で多くの方が木に対して誤解していることがありました。

ほとんどの人が誤解している木の事実

「自然素材の木は万能!」
そう思われがちですが、実はいくつかの誤解が多く存在します。

特に僕がよく聞く誤解についてお話ししておこうかと思います。

よくある勘違い1 木は快適な量まで湿気をしっかり吸収してくれる

実は、一定の調湿作用(湿度が高い時は空気中の水分を吸い込み、乾燥している時は吸い込んでいた水分を放出する)はあるものの、木にも限界があります。湿気というと、窓を開けた時に湿気が入ってくるなどのイメージがあるかもしれませんが、家の空気の中の大抵は「呼吸によって出てくる水蒸気」です。

呼気の中にはたくさんの水蒸気が含まれていて、成人1人が1日に呼吸するうち、呼気に含まれる水蒸気量は約300mLとも言われています。もし2人なら、3人ならと思うとすごい量になります。

それ以外にも、料理した時に蒸発した水蒸気、湿気が多い日なら外から入ってきた水分や、部屋干しならもっと室内の水蒸気の量はかなり多く、木の調湿作用をはるかに超える量なのでそれらを全て吸い込むのは難しいんです。

家に風が吹き込み、換気ができている。その状態があるからこそ、木の調湿作用が相乗効果として働き、居心地の良い家になるのです。

よくある勘違い2 木の床なら冬も暖かい

これに関しては半分正解で半分誤解があります。

 無垢材は蓄熱という性質を持っていて、熱を中に蓄えてくれるのです。

しかし、断熱ができていなければ、冬場の場合はすぐに冷たい外気によって冷やされてしまうのです。そして夏場になると、断熱することで熱さをカットできていなければ、外の熱が家の中に入ってきて、木も蓄熱して、家の中が二重で暑い状態になってしまいます。

ここでさらに、家の気密がしっかりしていないと、隙間風が入ってきて結局冬場はどんなに暖房を使っても家の中の空気は温まらず寒く、蓄熱にも至らないので、結果的に床は冷たい、ということになるのです。

木がいくら蓄熱という性質を持っていても、断熱と気密という家の性能がなければ、木の本来の特性がうまく発揮できないのです。



では、どんな性能を持たせたらいいのか、木を活かす家にするにはどうしたらいいのかを説明する前に、一度木材について、あらかじめ知っていて欲しいことをまとめておこうと思います。

そして、実際にどんな性能を持たせたら良いのかをご説明していきます。


無垢材の長所と短所

無垢材(むくざい)とは、1本の木をそのまま使って1枚の板にした木材のことです。
集成材(しゅうせいざい)とは、複数の木材を集めて1枚の板にした人工的な木材のことです。

家には無垢材を使用します。

無垢材の長所
・手や裸足で感じる柔らかさと温もり
・木の香り
・木目の美しさ
・目に優しく落ち着く色合い

無垢材の短所
・湿気で膨らんだり、乾燥で割れたりする(これが家鳴りの正体です)
・傷がつきやすく、シミになりやすい
僕達と同じように木も生きている。だからこそ短所もまた「木が生きている証」と言えます。

大切なのは、それを理解した上で、木を活かす家をつくることです。

では、木を活かす家にするにはどうしたらいいのでしょうか。


木を活かす家に必要なのは「性能設計」

木を取り入れた家を「快適な自然の家」にするためには、木だけに頼るのではなく、木の特性や長所を活かせる性能を家自体に持たせることが必要です。

断熱、気密、換気、加えて日射を設計の中に計算して取り入れていくことが大切です。

断熱とは、熱を伝わりにくくして室内の温度を一定に保つことです。夏は暑い日差しや外気の熱を、冬は冷たい気温や風などから冷気が伝わりにくくするのです。断熱がしっかりしていると夏は涼しく、冬は暖かい家ができます。

気密とは、空気が入ってきたり抜けていったりしないことです。気密性が高い家とは、隙間風が少ないということになります。

換気とは、一般的には室内の汚れた空気を綺麗な空気と入れ替えるイメージですが、それに加えて大切なのは、空気の流れを整えることです。
水蒸気は案外重く、ほんの少し窓を開けただけでは出て行ってはくれません。そうなると湿気や熱気がこもるため、「息苦しい家」になってしまいます。換気がしっかりできると、風が抜けて空気が効率よく入れ替わるので、湿気や熱気が出やすく、深呼吸したくなるような空気の家になるんです。

この3つが一般的な家に求められる性能ですが、Greener’s Houseではもう一つ、大切にしていることがあります。それが、日射コントロールです。

日射コントロールは、太陽光がどれくらい、どんな角度で差し込んでくるのか、という視点です。

日射量や日射角度によって、室内の温度も、部屋全体の明るさも大きく変わります。どの季節にどのくらいの日射量が想定されるのか、それによって断熱材の量をどうするのかを設計に組み込んでいくことで家全体の雰囲気もより良い状態にしていきます。

これらが整って初めて、木は本来の力を発揮します。

「せっかく木を使ったのに、思ったほど快適じゃなかった」

という残念な結果になりかねません。

そうならないように、あらかじめどこに修繕が必要か、どこをどう活かしていくのかを判断するのが、「インスペクション」です。

今の家の性能を知る、「家の診断」について

インスペクションとは、簡単に言うと家の今の状態を診断をすることです。

インスペクションは、本来中古住宅の売り買いをする前に家がどの程度劣化していたり欠陥があるのかなどを調べたりすることですが、木を活かす家にするためにも実は大切な過程でもあります。

木を活かす家にするためには性能も必要という話をさせていただきました。

そのために、今の家の性能がどこまであるのか、木を活かせる家にするために、まずは必要な修繕があるのか、あるとしたらどこなのかをチェックするのもインスペクションで可能です。

でも、それって本当に必要なのかと疑問に思われる方もいらっしゃるかと思います。

実は、インスペクションは木を活かす家だけではなく家全体の将来的にも必須と言って良いほどに大切な家庭でもあります。

例えば、健康診断をイメージしてみてください。特に何も問題がなく、健康診断に行ってみると案外コレステロールの値が高かったとかも見聞きしたことがあるのではないでしょうか。

健康診断に何年も行っていないと、初期に見つけて対処していればすぐに治ったのに、知らずに放置しているといつの間にか大病になっていた、なんてこともあるものです。

実は、インスペクションも同じです。家がの見えないところまでどんな状態にあるのかを診断することによって、木を活かす家として何が必要なのかがわかるだけではありません。

放置していたら今後大きな問題へと発展し、将来的に大きな修繕が必要になる部分を先に見つけて修繕しておくことで、将来的にかかる大きな出費を減らすことにも直結します。

それだけではなく、投資価値や資産価値を上げるために必要なことも調べるので、必要な修繕を行っておくことで投資価値や資産価値を上げられるのが、インスペクションのいいところです。


100万円以上の修繕費を数万円~10万円で防げる、「インスペクション」
もっと詳しい情報が知りたい方はこちらの記事をどうぞ↓


インスペクションでは、家の現在の状態が知れることによって
・木を活かす家に最低限必要なものがわかる
・将来の大きな修繕につながるような問題箇所を小さいうちに修繕し、多額の出費を未然に防げる
・資産価値や投資物件としての価値をあげることに繋げられる

などの多くのメリットがあります。

木の良さを存分に活かすためには何が必要なのか、どこをよくしていったらいいのかを知り、整えることで、木の特性を活かしていける性能を家全体に持たせてあげるのです。

断熱、気密、換気についてはもちろん、家全体の今の性能を判断することで、木を活かす家としても、投資物件としても、資産価値としても、必要な点を明確にできるのです。

なお、青川は、耐震診断士とインスペクションの資格保有者です。外部の業者ではなく青川自身の目で、家の性能と同時に、耐震診断も行うことができます。

そして、この診断結果を用いて修繕箇所や設計を行うことで、本当に木を活かせる家へと整えていくことができるのです。



Greener’s Houseが目指す、本当の自然の家とは

Greener’s Houseがつくるのは、単なる木の家ではありません。

木が活きる土台を整え、自然と共に深呼吸できる家。

風が通り、光が差し込み、インテリアグリーンが揺れる空間。夏は涼しく、冬は温かく。木の香りに包まれて、家族がほっと息をつける。そんな「生きる自然と暮らす家」を、Greenr’s Houseは造っています。

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